フーリエ解析(Fourier analysis) (2007年11月07日)

フーリエ変換(Fourier transform)は データの周期性の解析には不可欠な武器だ。 連続関数と離散データのフーリエ変換(Fourier transform)は それぞれ以下のように表される。 一般にフーリエ変換されたデータは複素数になる。

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パワースペクトラム(power spectrum)は フーリエ変換の絶対値の二乗で表される。

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下の図-9がオリジナルの R-R Interval データ(図-1)とリサンプリング(resampling)後のデータ(図-3)のパワースペクトラム(power spectrum)を示す。 それぞれ赤と緑の実線で描かれている。

図-9

一般的に言って、パワースペクトラム(power spectrum)を観て真っ先に分かることは ノイズのレベルだ。 高周波成分を観て底打ちになっているレベルが ノイズフロアになる。 上図では 右下部分になるのだけど、ノイズレベルが低いので 一番高い周波数成分でも底打ちになっていない。 ノイズレベルは 10-6 くらいと考えていいと思う。 最低周波数部分のパワーレベルが 10 なので、S/N比は 約3200ってとこだ。 これはすばらしい!(^^)

R-R Interval のパワースペクトラム(power spectrum)の特徴は 幅広い周波数成分を含んでいることだ。 一昔前に 1/f 揺らぎって言葉が流行ったが、実は R-R Interval も似たような基本周波数特性 1/fβ をしている。 1/fβ の様な周波数特性を持つデータは 時間軸についてのスケーリングに対して対称性をもっていて、いわゆるフラクタル(fractal)なデータになっている。 このようなデータは 実質ノイズと見分けがつかず、この特性が データの解析を難しくする。

下の図-10は リサンプリング(resampling)後のデータのパワースペクトラム(power spectrum)のみを再度プロットしたものだ。 赤の直線は 1/f1.9 のパワースペクトラム(power spectrum)を示す。 一部合わない部分もあるが ほぼ直線に乗っているのが分かる。 俺の R-R Interval の基本周波数特性は 1/f1.9 揺らぎってことだ。(^o^)/

図-10

では、一部の合わない部分は何を示しているのかってーーーと、俺の心拍数を制御している神経系(または俺の体自体)が持っている固有の周期特性を示しているのだ(または、心拍が他のシステムから受けている影響かも知れない)。 人体ってのは なかなか奥が深くて面白い。(笑)

下の図-11は 上図の赤の 1/f1.9 直線で R-R Interval のパワースペクトラム(power spectrum)を割ったものだ。 どの周期が際立った成分を持っているかが一目で分かる。

図-11

上図で際立った周波数成分は、低周波数成分を除くと 周期4秒弱に鋭いピーク、約15秒あたりをピークとする幅広い山として出ている。 実はここまでの結果は Akselrod et al. (1981) の論文に20年以上も前に発表されている。 また、ここまでの解析は殆ど山本義春先生の小論文集を参考にさせて頂いた。 更に 以降の解析についても、先生の論文 Yamamoto and Hughson (1993) を参考にさせて頂いている。

何故3.5秒と14秒の周期性が心拍に出てくるかは 山本先生の小論文集を読んでもらうときっと分かると思う。 俺は生体の専門ではないので これ以上のコメントはしないことにする。