時系列データと微分方程式 (2007年11月01日)

時系列データと微分方程式には密接な関係がある。 まず、そもそも時系列データが得られたとき、その背景には殆どの場合力学的なシステムが関与している。 得られた数値列は、その力学系が従う微分方程式の特性を反映しているのだ。 数値列を解析することにより隠れている力学システムの特性を解明するのが 時系列データ解析の一つの目的だ。

もうひとつは、微分方程式の数値解法との関係である。 微分方程式をコンピュータで解く時、又は微分方程式をコンピューターシミュレーションで時間追随したりする時、常套手段として微分方程式を差分方程式に変換して コンピュータで扱いやすくなるようにする。

一番簡単な例は、Eular Method だ。 たとえば

という微分方程式の場合、

と書けるから、Δt→h と書き換えて

更に

と書くと

(2)

となって、(1)と似た形の式になる。 コンピュータの計算では h を小さく取って順次 Xn を計算していくのだ。

(2)は、1変数の場合だったが、2変数の

のような場合、

(3)

として計算を行う。 第2式の右辺に Xn+1 が代入されているのに注意。 こうすることにより、計算に伴う誤差を相殺することができるのだ[Sprott, J. C. (2006), P66]

もう少し精度の良い計算を行いたい場合 Runge-Kutta Method というのがあって [Sprott, J. C. (2006), P66]

(4)

となる。 もう少し詳しく知りたい人は Press, W. H., Teukolsky, S. A., Vetterling, W. T. and Flannery, B. P. (1999) 等を参照。